愛ある被覆線物語 -持続可能な世界をめざして-  第三回

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第一章 ダイオキシン騒動①

1990年代の後半、世界中でダイオキシンが問題視され話題となった時代がありました。

ダイオキシン騒動は、1996年、ある産業廃棄物焼却炉からダイオキシンが発見されたのがきっかけです。徐々に話題が大きくなり、2000年にダイオキシンの排出量基準値が定められ終息しました。

ダイオキシンは、正式にはダイオキシン類といい、微量でも強い毒性をもつ物質で、大気や水の環境の中に極微量が広く存在しています。ダイオキシン類とは、ベンゼン環に塩素が結合した構造の有機塩素化合物です。主に、ものが燃焼するときに生成し環境中に拡散します。無味無臭で、ほとんど水に溶けませんが脂肪には溶けやすいという性質がある物質です。

報道では「プラスチックを燃焼することでダイオキシンが発生し、田畑や湖沼、海の水に蓄積されたダイオキシンが、作物や魚類などに溶け込み、それを人が摂取する危険性がある」と報道されていました。時には、「子供たちの多動症、自閉症、学習障害、キレる行動、男性の精子の減少、カエルの奇形など、さまざまな異常現象の原因がダイオキシンを発生する合成化学物質」といわれることさえありました。特に、塩素を含む塩化ビニル樹脂はダイオキシンの原因だと名指しされたのです。

本当は、そのような事実はないのですが、色々と不安を煽られる時代でした。(つづく)

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